「グレンウィヴィス バッチ1 /2019ヴィンテージ(赤ラベル)」のテイスティングレビュー　香り・味わい・おすすめの飲み方

コミュニティが運営する初のスコッチモルト蒸留所「グレンウィヴィス」。

前回は2018年ビンテージのに続く2019年ビンテージのボトルをテイスティングしていこうと思います。

『グレンウィヴィス バッチ1 /2019ヴィンテージ(赤ラベル)』について

グレンウィヴィスは、最古と言われている「フェリントッシュ蒸留所」と血筋と言われている蒸留所で、2015年にディングウォールに設立しました。

蒸留所近隣の多くの出資者から支援があり、コミュニティが所有する蒸留所となっています。

スコットランドのウイスキー蒸留所では珍しい運営体制の蒸留所ですが、地元にウイスキー蒸留所ができることに対して賛同する声が多かったのでしょう。

クラウドファンディングで出資を募ったところ、目標金額（150万ポンド）に対して大きく上回る200万ボンド強も集まりました。

2017年に建設されウイスキーが作られ始めましたが、2019年には蒸留所のバイオマスバイラーの燃料庫で火災が発生。

その影響で生産量が少なく、グレンウィヴィスの2019年ヴィンテージは希少な年代となっています。

前回の「2018年ビンテージ　バッチ2」に比べて発酵時間が長くなっており、ワイン樽熟成の比率が高め。

テイストの違ったウイスキーに仕上がっています。

大麦	ハイランド産大麦（コンチェルト種）2017年 ハイランド産大麦（ローレイト種）2018年 ベアーズ製麦工場にて製麦。
水	敷地内の帯水層
酵母	ピナクル ディスティラーズ 圧縮酵母 (MG+)
平均発酵時間	120時間
スピリッツカットポイント	アルコール度数71%-65％
樽詰めアルコール度数	アルコール度数63.7％
ボトリング	アルコール度数46.5% ノンチルフィルタード ナチュラルカラー

公式のコメント

香り

甘いブドウとスイカズラの花。

味わい

ブラムリーアップルソースとフルーツクランブル。

余韻

ダークチョコレートとクローブを伴う、長く、紛れもないオーク。

『グレンウィヴィス バッチ1 /2019ヴィンテージ(赤ラベル)』レビュー

アルコール度数	46.5％
年数	‐4年
ジャンル	シングルモルト
ボトル容量	700ml
価格帯	8800円
おすすめ度	95/100

コメント

ストレート

グラスに注いだ瞬間からみずみずしい白ブドウの果実香にフローラルでエキゾチックな香り。

4年熟成のウイスキーとは思えないほど香りが豊かです。

空気に触れて香りが開くと、より一層白ブドウのニュアンスが強くなり、マスカットのような高貴さにオレンジの香りが現れます。

口当たりはなめらかでクリーミー。

駄菓子の青リンゴ味を思い出すようなフルーティさを感じつつ、高貴な印象をまとった甘い味わいが広がります。

クローブのようなスパイスにカカオニブのフレーバー、ワイン樽の印象はここで再確認させられるでしょう。

ややウッディな余韻が長く続きます。

少量加水するとさらにクリーミーになり、香りはふくよか。

爽やかな方面に香りがまとまり、フレッシュな印象をまとった甘い余韻が長く続きます。

ロック

青々としたブドウの香りを包み込むアールグレイのような香り。

ロックにしては豊かな香りで、時間が経つにつれて徐々に白ブドウの香りが強くなっていきます。

口当たりは軽くなりつつも、ストレートよりクリーミー。

ベリーやカカオのような印象はロックの方が強く感じるかもしれません。

フレーバーは複雑で、スパイシーさとフレッシュフルーツが共存しており、甘く品のあります。

氷が溶けてからも甘くふくよかな余韻の伸びが続いており、水割りにしてもよさそうなポテンシャルの高さを感じます。

ハイボール

フルーティで白ブドウの香りにレモンタルト、シャンパンのような華やかな香りが楽しめます。

マイルドな口当たりに軽快な果実のフレーバー。

マスカットのフルーティな香りが広がりつつも、飲みやすい味わいのため、モルトファン以外にもおすすめしやすいハイボールだと思います。

2018年ヴィンテージよりすっきりとした甘さで、キレのある余韻。

飲み方別おすすめ度

飲み方	おすすめ度
ストレート	5
ロック	5
ハイボール	5

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