【ウイスキー用語】カスクストレングスとは?濃厚なウイスキーの魅力とおすすめ銘柄を徹底解説

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ウイスキーの世界には多くのスタイルや種類がありますが、その中でもウイスキー愛好家に人気が高いのが「カスクストレングス」。

本記事では、カスクストレングスの基本概念から、その魅力、人気の銘柄、楽しみ方、選び方、さらにはよくある質問までを詳しく解説します。

ウイスキー初心者から愛好者まで、幅広い読者に向けて、カスクストレングスの魅力を余すところなくお伝えします。

目次

カスクストレングスとは

カスクストレングスの基本概念

カスクストレングスとは、ウイスキーが樽から直接ボトリングされる際に、加水を行わずにそのままのアルコール度数で瓶詰めされたものを指します。

通常のウイスキーは、飲みやすさや風味の調整のために水で希釈されることが多いですが、カスクストレングスはそのままの強さを楽しむことができます。

このため、アルコール度数は通常よりも高く、50度以上になることも珍しくありません。

通常のウイスキーとカスクストレングスの違い

カスクストレングスの魅力は、濃厚な風味と香り、力強さです。

樽からの直接ボトリングにより、ウイスキー本来の個性や特徴が強く表れ、飲む人に深い体験を提供します。

またカスクストレングスは、ウイスキーの生産過程における手作り感や職人の技術を感じることができる点も人気です。

カスクストレングスとシングルカスクの違い

カスクストレングスと似た用語に「シングルカスク」がありますが、これらは異なる概念です。

シングルカスクは、特定の樽からのみボトリングされたウイスキーを指し、通常はその樽の個性を強く反映しています。

一方、カスクストレングスは、ボトリング時に加水を行わないことが特徴です。

カスクストレングスとシングルカスクの違い

シングルカスクは、一つの樽からボトリングされているという意味で、必ずしもカスクストレングスなわけではありません

カスクストレングスの楽しみ方

飲み方とおすすめのグラス

カスクストレングスのウイスキーは、そのままストレートで楽しむのが基本ですが、好みに応じて水を加えることで風味が変わります。

カスクストレングスをどのように楽しむ??

おすすめのグラスは、テイスティンググラスやウイスキーグラスです。

グラスにこだわることで、存分に香りを楽しむことができるでしょう。

特に、バカラやリーデルのような高級グラスを使用すると、デザイン性も合わせてより一層の楽しみが広がります。

アレンジレシピの紹介

カスクストレングスをカクテルに使った場合、力強さや香り高さを楽しむことができます。

例えば、ハイボールにすることで、力強さと共に爽やかな飲み口に

また、カスクストレングスを使ったウイスキーサワーやオールドファッションドもおすすめです。

これらのカクテルは、カスクストレングスの個性を引き立てつつ、飲みやすさを提供します。

カスクストレングスを使用したカクテル

ウイスキーサワー
材料
  • カスクストレングスのウイスキー:45ml
  • レモンジュース:20ml
  • シュガーシロップ:15ml
  • 卵白:1個分
STEP
泡を作る

卵白、シュガーシロップ、レモンジュースをシェイカーに入れ、ミルクフォーマーやバーブレンダーで泡立てる。

STEP
ウイスキーを注ぎ、シェイク

ウイスキーを注いだらシェイクし、茶こしで濾しながらカクテルグラスに注ぐ。

カスクストレングスでウイスキーサワーを作る場合、ややウイスキーの量を減らしてシロップを増やすと香り高さと甘みが楽しめるのでオススメです。

オールドファッションド
材料
  • ウイスキー:45ml
  • アロマティックビターズ:2ダッシュ
  • 角砂糖:1個
  • オレンジスライス:1枚
  • マラスキーノチェリー:1個
STEP
角砂糖をウイスキーに溶かす。

ロックグラスに角砂糖を入れてアロマティックビターズを2ダッシュ振りかけてから、ウイスキーを注ぎ、角砂糖を溶かす。

STEP
氷を入れて飾り付け

氷を入れて、カクテルピンにオレンジ・マラスキーノチェリーを指し飾り付けたら完成。

カスクストレングスの選び方

初心者向けの選び方ガイド

カスクストレングスを初めて試す方には、まずはアルコール度数が比較的低めのものを選ぶことをおすすめします。

例えば、50%前後のものから始めると、飲みやすさを感じやすいでしょう。

また、フルーティーな香りのものや、スモーキーなものなど、自分の好みに合わせて選ぶことがおすすめです。

リーズナブルなカスクストレングスもいいですが、熟成年数の若いカスクストレングスは荒々しさが強い傾向があります。

ウイスキー愛好家なら、その荒々しさも個性として楽しめると思いますが、初心者にはきつく感じてしまうかもしれません。

初めてのカスクストレングスは、1万円台のある程度熟成されたボトルがおすすめです。

高評価の銘柄とその理由

高評価のカスクストレングスウイスキーには、メーカーズマークやグレンファークラス、アランなどがあります。

オフィシャルからリリースされているこれらの銘柄は、品質が高く、安定した味わいを提供していることが魅力です。

そのため、多くのウイスキー愛好者から支持されています。

一つの蒸留所からリリースされているカスクストレングスウイスキーなら蒸留所や地域などの特徴もわかりやすいでしょう。

コスパの良いカスクストレングスウイスキー

コストパフォーマンスを重視する方には、フィンラガンやアイリークなどの銘柄が人気です。

これらは、比較的手頃な価格でありながら、しっかりとした味わいを楽しむことができます。

特に、オンラインショップではセールや割引が行われることもあるため、時機を見て購入することでお得にカスクストレングスを楽しむことができるでしょう。

ボトラーズを試してみよう

オフィシャルとは別に瓶詰め業者からリリースされているボトラーズウイスキー。

ボトラーズには、シングルカスクやカスクストレングスでボトリングされている銘柄が数多く存在しています。

オフィシャルでは試すことができないスペックや樽、熟成期間の組み合わせを楽しむことができるため、ウイスキーの価値観を広げることができるでしょう。

など

それぞれの特徴を知りながら、ボトラーズのカスクストレングスをお楽しみください。

おすすめのカスクストレングスウイスキー

グレンファークラス 105

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数60%
シェリー樽
熟成年数

「業界初のカスクストレングス、グレンファークラス 105」

1968年、4代目当主ジョージ・グラントが、業界初のカスクストレングスウイスキーとしてリリース。

以来、グレンファークラスの看板商品として世界中のウイスキーファンに愛され続けています。

「105」とは、英国式アルコール表示で60度を意味し、その名の通り驚くほどパワフルでありながらスムーズな喉越しが特徴

グレンファークラスの味わいのすべてが凝縮された1本です。

少量の水を加えることで、濃厚なフルーツの風味がより一層広がります。

力強さと奥深さを併せ持つ、特別なシングルモルトをお楽しみください。

グレンアラヒー 10年 カスクストレングス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数リリースによって異なる
リリースによって異なる
熟成年数10年

「伝説のプロデューサーが蘇らせた、グレンアラヒー」

1967年にスコットランド・スペイサイドで創業したグレンアラヒー蒸溜所。

2017年、ウイスキー界のレジェンド、ビリー・ウォーカーが取得して以来、卓越したシングルモルトを生み出し続けています。

安定した一貫性ではなく、一つの作品としての完全性を追求する」という信念のもと、丁寧に造られるウイスキーは、世界中の愛好家から高い評価を獲得。

カスクストレングスボトリングならではの芳醇な香りと厚みのあるボディが特徴

バッチごとに異なるカスクをヴァッティングし、ビリー・ウォーカーのブレンド技術が存分に発揮された一本です。

アイリーク カスクストレングス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数58%
熟成年数

「蒸留所不明の謎めいたアイラモルト、アイリーク」

スコットランドのザ・ハイランズ&アイランズ・スコッチカンパニーが瓶詰めしリリースしたシングルモルト「アイリーク」。

商品名は「アイラ島民」を意味し、その正体が明かされていないことから、ウイスキー愛好家の想像を掻き立てます。

ラフロイグかラガヴーリンの若い原酒ではないかとも噂される一本。

加水調整なしのカスクストレングスでボトリングされ、強烈なアルコールの刺激とアイラモルトらしい力強いスモーキーさが特徴です。

シナモン、バニラ、モルト、カカオ、そして海藻の潮っぽさが複雑に絡み合い、長い余韻を楽しめます。

ミステリアスなアイラモルトの魅力をぜひ味わってください。

フィンラガン カスクストレングス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・アイラ
アルコール度数58%
熟成年数

「謎に包まれたシングルモルト、フィンラガン」

スコットランド・アイラ島の独立系ボトラーズブランド「フィンラガン」。

製造元のザ・ヴィンテージ・モルト・ウィスキー・カンパニーが1992年に創業し、「秘密のアイラ・シングルモルト」としてリリースしています。

その名は14世紀にアイラ島に存在した城に由来。

蒸留所の詳細は明かされておらず、アイラ島にある8つの蒸留所のどれかと言われています。

アイラ北部の川や湖にフィンラガンの名前が付けられていることから、カリラ蒸留所が有力です。

カスクストレングスならではの力強い味わい。

フルーティーな甘みの奥に、アイラモルト独特の強烈なピート香が広がります。

厚みのあるアルコールの刺激と、ドライで締まりのある余韻が印象的な一本です。

マクリームーア カスクストレングス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・アラン島
アルコール度数56.2%
熟成年数

「アラン蒸溜所のピーテッドスタイル、マクリームーア」

アラン蒸溜所(ロックランザ)で造られる、フェノール値20ppmのピーテッド麦芽を使用したシングルモルトウイスキー。

マクリームーアは、アラン島西海岸に広がるピート湿原の名称に由来し、伝説の巨人戦士フィンガルとその愛犬ブランの物語が残る神秘的な地です。

カスクストレングスタイプの本作は、アランのピーテッドスタイルをよりダイレクトに感じられる一本

シトラスやパイナップルのフルーティーな香りに、オイリーな口当たりにリンゴやパイナップル、トーストしたブリオッシュ、レッドベリーのフレーバー、バニラやココナッツのような長い余韻が広がります。

アラン クォーターカスク

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・アラン島
アルコール度数56.2%
バーボンバレル
クォーターカスク
熟成年数8年

「小樽熟成が生み出す濃密な味わい、アラン クオーターカスク」

スコットランド西岸・アラン島に位置するロックランザ蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキー。

アランモルトは、清らかな仕込み水「ロッホ・ナ・ダヴィ」と、海風と山風が交わる豊かな自然の中で生み出されます。

アラン クォーターカスクは、バーボンバレルで7年間熟成後、125リットルのクオーターカスク(小樽)で2年間追加熟成し、カスクストレングスでボトリング。

小樽熟成ならではの、オークのスパイシーな風味と濃厚な味わいが特徴です。

香りはレモンピールや綿あめ、ココアが調和し、味わいはパイナップルや青リンゴのフルーティーさにバニラやオーク、ペッパーのアクセントが重なります。

小樽熟成による豊かな樽感とスパイスの効いた味わいを、ぜひご堪能ください。

アードベッグ ウーガダール

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・アイラ島
アルコール度数54.2%
アメリカンオーク(バーボン)樽
ヨーロピアンオーク(オロロソシェリー)樽
熟成年数

「暗くて神秘的な場所」を意味するウーガダール。

シェリー樽熟成の原酒をブレンドし、カスクストリングスに近い高いアルコール度数でボトリングされています。

スモーキーさとスパイスや甘い香り、なめらかな口当たりが特長

余韻が長く、奥深いスモーキーさがゆっくりと続きます。

オールドパース カスクストレングス

ジャンルブレンデッドモルト
生産国スコットランド
アルコール度数58.6%
シェリーカスク
熟成年数

「シェリー樽熟成の重厚な味わい、オールドパース カスクストレングス」

ブレンディングの発祥の地として知られるスコットランド・ハイランドの町「パース」への敬意を込めて名付けられたブレンデッドモルト。

厳選されたシェリー樽熟成の原酒のみを使用し、ノンカラー・ノンチルフィルターで仕上げられています。

加水をせず、カスクストレングスでボトリング。

深みのあるアンバーの色合い、重厚なシェリーのアロマにスパイスやドライフルーツ、オークが調和。

凝縮したドライフルーツの甘みに、ジンジャーやシナモンのスパイスが加わり、ハチミツやブラウンシロップ、香ばしいオークの風味が広がります。

長く続く余韻と、シェリー樽由来の濃厚で力強い味わい

カスクストレングスならではの飲みごたえを存分に堪能できる1本です。

マクタラ カスクストレングス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数58.2%
バーボンバレル
熟成年数

「アイラの力強いスモーキーさを映し出す、マクタラ マラ カスクストレングス」

モリソン スコッチウイスキー ディスティラーズによる新シリーズ「マクタラ」。

かつてアイラ島に蒸溜所を所有していたモリソン家とアイラの深い関係を反映し、ある蒸溜所のシングルモルトをノンカラー・ノンチルフィルターでボトリングしています。

「マクタラ マラ カスクストレングス」は、バーボンバレル熟成原酒を樽出しそのままでボトリング

ペールゴールドの色合い、シトラスの爽やかなアロマとともに焚き火の煙のようなピートスモークが広がります。

味わいは燻製したバーベキュー肉や焦げたオークを思わせ、フィニッシュは長く力強く続きます。

アイラモルトの個性的なスモーキーテイストを存分に楽しめる1本です。

メーカーズマーク カスクストレングス

ジャンルバーボン
生産国アメリカ・ケンタッキー州
アルコール度数54%
新樽
熟成年数

「リッチなコクと甘み、まろやかさの極み——メーカーズマーク カスクストレングス」

「誰もが美味しいと感じるまろやかな味わい」を追求するメーカーズマーク。

その原点とも言えるのが「メーカーズマーク カスクストレングス」です。

樽出しならではのビターチョコレートのような香ばしさと、小麦由来のやわらかな甘みが調和

バニラの芳醇な香りにスパイスやウッドスモークが重なり、余韻は驚くほど甘く、なめらかに続きます。

スタンダードのメーカーズマークが持つまろやかさを、さらに深く実感できる1本です。

カバラン ソリスト アモンティリチャード

ジャンルシングルモルト
生産国台湾
アルコール度数バッチによって異なる
シェリー樽(アモンティリチャード)
熟成年数

「希少なアモンティリャード樽熟成の芳醇な味わい」

希少なアモンティリャード樽で熟成させた、独特の風味を持つウイスキー。

フィノとオロロソの中間に位置する赤褐色の色合いが特徴で、甘みは控えめながらも豊かで芳醇な味わいが広がります。

香りは、ヘーゼルナッツとアーモンドの濃厚さに、タフィーやオークのニュアンスが調和。

口に含むと、ソフトなシェリーの風味が広がり、キャラメルの甘みとナッツ、胡椒が織りなす長い余韻が楽しめます。

ストレートはもちろん、アイスクリームとの相性も抜群。

贅沢なひとときを演出する、特別な1本です。

カスクストレングスにまつわるQ&A

カスクストレングスはどう保存すれば良いか

カスクストレングスのウイスキーは、直射日光を避け、温度変化の少ない場所で保存することが重要です。

開封後は、できるだけ早めに飲み切ることをおすすめしますが、適切に保存すれば数年は楽しむことができます。

シングルカスクが高い理由

シングルカスクは、特定の樽からのみ瓶詰めされるため、希少性が高く、価格が高くなる傾向があります。

また、樽ごとに風味が異なるため、特別な体験を提供することができます。

どのようにテイスティングするのが良いか

テイスティングの際は、まず香りを楽しむことが大切です。

グラスを軽く回して香りを立たせ、その後に一口含むことで、味わいをじっくりと感じることができます。

また、必要に応じて水を加えることで、風味が開きやすくなります。

最後に……

本記事を通じて、カスクストレングスの魅力や楽しみ方について理解を深めていただけたでしょうか。

ウイスキーの世界は奥深く、カスクストレングスを通じて新たな体験を得ることができるでしょう。

ぜひ、自分に合ったカスクストレングスを見つけて、ウイスキーライフを楽しんでください。

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