ロンドン蒸留所「ゴールデンユニオン」シリーズ第1弾発売|イングリッシュウイスキー市場の成長を読み解く

引用:https://londondistillery.co.uk/
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結論・提案:イングリッシュウイスキーの多様性を象徴する新シリーズ

ロンドン・ディスティラリー・カンパニー(TLDC)が、新たに「ゴールデンユニオン」シリーズを発表しました。イングリッシュモルトウイスキー市場の成長を背景にしたこのシリーズは、英国各地の蒸留所とコラボし、多様な個性を表現することを目指しています。第1弾はアドナムズ蒸留所とのブレンドで、イングリッシュモルトの可能性を探る重要な一歩です。

本記事では、同リリースの特徴、背景、イギリスにおけるウイスキー産業の動向、そしてウイスキー愛好家や投資家にとっての意義をわかりやすく解説します。


目次

読者の疑問:「なぜイングリッシュウイスキーが注目されるのか」

近年「イングリッシュウイスキー」というキーワードを目にする機会が増えた方も多いでしょう。従来はスコットランドやアイルランド、日本などがウイスキーの主役でしたが、イングランドの蒸留所は自由な発想と革新的な製法で注目を集めています。

「ゴールデンユニオン」は、そんな流れを代表するブレンデッドモルトシリーズです。英国産ウイスキーの多様性と職人技を世界に示すために企画されました。


ゴールデンユニオン:リリースNo.1の特徴と背景

TLDCがアドナムズ蒸留所とコラボ

今回の「ゴールデンユニオン:リリースNo.1 – A Field in England」は、ロンドン・ディスティラリー・カンパニー(TLDC)とアドナムズ蒸留所のモルトをブレンドしています。複数ヴィンテージのホッグスヘッドや樽熟成原酒を使用し、ブレンデッドモルトならではの複雑さを追求しました。

また、三部構成のラベルデザインはテムズ川流域の水滴をモチーフにし、ロンドン発のアイデンティティを表現しています。アルコール度数は50%で、しっかりした飲みごたえを演出。

スペック表

項目内容
名称The Golden Union: Release No.1 – A Field in England
蒸留所ロンドン・ディスティラリー・カンパニー(TLDC)×アドナムズ
分類ブレンデッドモルト
熟成樽複数ヴィンテージのホッグスヘッドと樽
アルコール度数50%
ボトリングデザインテムズ川の雫をモチーフにした三部構成ラベル
発売日2025年6月30日(月)
価格49.95ドル(元の金額:49.95ポンド)
公式テイスティングノートクリーミーなトフィー、ワックスレモン、柑橘、トロピカルフルーツ、白胡椒、レモンのピリッとしたフィニッシュ

前回リリースの成功体験

TLDCは、2025年初めの復活後初リリースとなった「ルネサンス:ザ・リバイバル・リリース」がわずか24時間で完売する成功を収めました。この人気を受け、短期間で第2弾を投入したことは、イングリッシュウイスキー市場の旺盛な需要を物語ります。


イングランドのウイスキー産業の現在地

認可蒸留所50以上、10年で急増

イングランドのウイスキー産業は、わずか10年前には数えるほどだった蒸留所が、現在50以上に増加するという成長を遂げました。各蒸留所は、スコッチのような厳格な規定に縛られず、樽の種類や製法の自由度が高いのが特徴です。

そのため、クラシカルな味わいから実験的なフレーバーまで幅広く展開されており、消費者にとっても選択肢が豊富です。

TLDCの役割と再活性化の動き

ロンドン・ディスティラリー・カンパニーは、1903年に閉鎖されたリー・バレー・ディスティラリー以来、ロンドン初の新蒸留所として2011年に創業しました。

2023年にGleann Mòr Spiritsが買収し、2025年1月にマット・マッケイ氏がマネージング・ディレクターに就任。老舗ブランド復活のストーリーを支えるかたちで、今後も継続的にイギリス各地の蒸留所とのコラボを予定しています。

マット・マッケイ氏は「イングリッシュ・モルト・ウイスキーの多様性を称えられることを誇りに思う」とコメントしており、今後もシリーズ化が期待されます。


香りと味わいの公式テイスティングノート解説

公式ノートによると、香りはクリーミーなトフィーとワックスレモン。口に含むと鮮やかな柑橘類とトロピカルフルーツ、白胡椒のスパイスが感じられ、フィニッシュにはレモンのピリッとした酸味と樽由来の焦げ感が長く続きます。

50%という高めの度数によってフレーバーがくっきりと立ち上がり、ロックでもストレートでも存在感を発揮します。食中酒というより、食後の一杯やシガーとのペアリングなど、大人の時間を豊かにするウイスキーと言えるでしょう。


投資・収集の視点からの意義

イングリッシュウイスキーはまだ市場規模が小さく、生産量も限定的です。そのため、特にコラボレーションシリーズや少量生産品は、将来的に希少性が高まる可能性があります。

前回のルネサンスリリースが24時間で完売した実績からも、国内外の愛好家や投資家の注目を集めています。今回のゴールデンユニオンも同様に早期完売が予想され、コレクション価値も十分です。


まとめ

ロンドン・ディスティラリー・カンパニーの「ゴールデンユニオン:リリースNo.1」は、イングリッシュモルトウイスキーの多様性を世に問う野心的なリリースです。英国全土の蒸留所とのコラボを通じ、伝統と革新を融合した新たな潮流を作ろうとする動きは、今後も要注目です。

記事のポイントまとめ(箇条書き)

  • ゴールデンユニオンはTLDCとアドナムズのブレンデッドモルト第1弾
  • 価格は49.95ドル(元の金額:49.95ポンド)、発売は2025年6月30日
  • 公式ノートはトフィー、レモン、柑橘、トロピカルフルーツ、白胡椒、焦げた樽香
  • イングランドの認可蒸留所は10年で50以上に増加
  • TLDCはGleann Mòr Spirits傘下で復活を遂げたロンドン初の現代蒸留所
  • 投資価値・収集価値も期待できる限定的リリース

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この記事を書いた人

Yasui Youheiのアバター Yasui Youhei ウイスキープロフェッショナルの資格を持つシェフ

私は、ウイスキープロフェッショナルの資格を持つシェフです。ウイスキーの魅力を一人でも多くの人に広めたいと思い、ブログを開設しました。|TWSC審査員|ウイスキー文化研究所認定ウイスキーコニサー|調理師|1児のパパ

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