シアトルを拠点とするクラフト蒸留所、コッパーワークス・ディスティリングが、カリフォルニア産アップルブランデー樽を用いた限定リリース2種を発表しました。
ジンは2026年2月6日、ウイスキーは2月23日にクラブ会員限定でのリリースが予定されています。
ワシントン州の蒸留所と、カリフォルニアのアップルブランデー樽。その組み合わせ自体が、このリリースの空気をよく表しています。
アップルブランデー樽で仕上げたジン
今回リリースされるジンは、セントジョージ・スピリッツのカリフォルニア・リザーブ・アップルブランデー樽で1年5か月熟成されたもの。アルコール度数は50%、700mlボトルで326本限定です。
テイスティングノートを見ると、
レモンやジャスミンの明るさに、シダーやピンクレディーアップル。 口に含むと、アップルバター、ジュニパー、砂糖漬けオレンジ、白檀。
ジンとしての骨格は残しながら、樽由来の果実とスパイスが、後半に静かに重なっていく設計に見えます。
ウイスキーはクラブ会員限定で
もう一方のウイスキーは、アメリカンシングルモルト。 ペールモルトを原料に、6年5か月リフィル樽で熟成した後、1年7か月をアップルブランデー樽で後熟しています。
アルコール度数は50%、生産本数は380本。こちらはコッパーワークス・ウイスキークラブ会員限定での提供となります。
香りには、スイカズラ、リンゴの花、シナモントースト。 味わいには、ローストパイナップル、麦茶、杉、リンゴの皮、甘いタバコ。
アップルブランデー樽が前に出るというより、原酒の甘さと穀物感を、横に広げている印象です。
蒸留所同士の関係性が見える樽選び
今回使われたアップルブランデー樽は、セントジョージ・スピリッツのもの。両蒸留所のヘッドディスティラー同士の長年の交流が、このコラボレーションにつながっています。
樽の選択も、話題性より関係性が先にある。 そういう背景が、そのまま中身の設計にも表れているように感じます。
料理人目線で見ると
この2本は、どちらも 「樽で味を足す」タイプではありません。
ジンはカクテルにしても、果実のニュアンスが残りやすそうですし、 ウイスキーは食後、甘さのあるデザートと合わせると落ち着きそうです。
アップルブランデー樽という言葉に引っ張られすぎず、 場の空気ごと楽しむほうが合いそうなリリースです。
まとめに代えて
アップルブランデー樽という素材を使いながら、 派手な方向には振らない。
コッパーワークスらしい、控えめで丁寧な実験。 そう受け取れる2本です。
限定本数や会員制という条件も含めて、 無理に追いかけるより、 こういう動きが出てきた、という事実として眺めておく。 それくらいの距離感が、ちょうどいいように感じます。



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