ハンターレイン社が手がけるアイラモルト「スカラバス」シリーズ初のシェリー樽熟成モデルが、再入荷することになりました。
2025年9月の初回リリースでは、960本がわずか3日で完売。今回は、その反響を受けての再販となります。
スカラバスに“シェリー”を重ねた意味
スカラバスは、蒸留所名を明かさないアイラモルトとして知られています。 骨太でスモーキー、どこか無骨な酒質。
そこに今回、シリーズとして初めて本格的にシェリー樽由来のニュアンスを重ねました。
オレンジ、ラズベリー、マジパン。 甘みの奥に、ピートと灰、塩キャラメル。
アイラの力強さを丸めるというより、 力のある酒質にもう一層厚みを持たせた印象です。
“完売”という出来事をどう見るか
3日完売という事実は、確かにインパクトがあります。
ただ、それは単なる希少性だけではなく、 スカラバスというブランドが、すでに一定の信頼を積み上げていたことの表れにも見えます。
蒸留所非公開というスタイル。 アイラらしい骨格。 そこに分かりやすい“シェリーカスク”というキーワード。
組み合わせとしては自然です。
酒質の立ち位置
アルコール度数は46%。 過度な装飾をせず、あくまで飲みごたえを保つ設計です。
甘さはあるものの、主役はあくまでアイラのスモーク。 シェリーは輪郭を縁取る役割に近い。
重すぎず、軽すぎない。 このバランスが、支持を集めた理由のひとつかもしれません。
料理人として浮かぶ場面
このタイプは、甘いだけのデザートよりも、 少し塩味や苦みを含むものと合わせたいところです。
家なら、ビターチョコレートや燻製ナッツ。 バーなら、ドライフルーツを添えてストレート。 店なら、食後にゆっくり温度を上げながら。
“シェリーだから甘い”で終わらせないほうが、このボトルは面白い。 そんな印象を受けます。
まとめに代えて
再入荷というニュースは、つい急がせる力を持ちます。
けれどこの1本は、 流行を追うというより、 スカラバスの表情が一段増えた、と受け取るほうがしっくりきます。
アイラの煙と、シェリーの果実。 その重なりがどこまで自然か。
まずはグラスで、静かに確かめたい一本です。



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