最近ウイスキーの話題でよく語られる「シングルモルト」。
山崎や白州、余市などが「シングルモルト」であり、高級感のあるウイスキーのイメージがあるかもしれません。
ところが、具体的に「シングルモルト」とは何を指すのか、なぜ他のウイスキーと異なるのかを知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。
この記事では、シングルモルトウイスキーの定義から作り方、歴史、種類、そして初心者におすすめの銘柄や選び方までを徹底解説させていただきます。
シングルモルトの基本
シングルモルトとは何か
シングルモルトウイスキーと名乗るためには最低でも2つの条件をクリアする必要があります。
- 一つの蒸留所で生産されたウイスキーだけで造られていること
- 原料の100%が大麦麦芽であること
モルト(大麦麦芽)だけを原料に一つの蒸留所で造られたウイスキーだけが「シングルモルト」となります。
異なる蒸留所のウイスキーをブレンドした場合は、ブレンデッドウイスキーです。
複層的にフレーバーを重ねたバランスのいい味わいがブレンデッドウイスキーの魅力ですが、シングルモルトは対照的。
限定的な環境が作り出す風土や作り手の哲学など、豊かな個性がシングルモルトの魅力です。
シングルモルトの定義と作り方
シングルモルトには、最低でもクリアする必要のある2つの条件がありましたが、実は他にも「シングルモルト」と名乗るために必要な定義があります。
- 単一蒸留所のウイスキー
- 原料はモルト(大麦麦芽)が100%
- 銅製のポットスチルで蒸留されている
- スコットランド国内でボトリング(スコッチのみ)
- 糖化・発酵・蒸留までは必ず蒸留所内で行う
- 3年間以上は熟成させる
スコットランドやアイルランド、アメリカなどでは、ウイスキーの製法が法によって決められています。
その中でも、「シングルモルト」は特に厳しい基準が設けられていることが多いです。
例えば、蒸留器を銅製のポットスチル以外で作った場合、「シングルモルト」ではなくなってしまいます。
ウイスキーの中でも限られた製法で造られたものだけが「シングルモルト」となるのです。
ニッカカフェモルトやロッホローモンド シングルグレーンは、モルト100%だけど蒸留器が違うからシングルモルトではないんだよね。
シングルモルトの作り方
大麦を発芽させてモルト(大麦麦芽)を作ることが、ウイスキー造りの第一歩です。
水を与えて発芽させた大麦を乾燥させるのですが、この時にピートを使うとスモーキーな香りが付与されます。
昔は多くの蒸留所が自家製麦を行っていましたが、現在では製麦業者(モルトスター)に依頼することが多いです。
発芽させた大麦が持っている酵素のちからで、でんぷんを糖に変えてアルコール発酵させる準備をします。
この時、糖以外にもさまざまな化学反応が起き、アミノ酸や脂肪酸などの成分が生成。
ウイスキー造りに大きな影響を与えます。
麦汁に酵母を添加して、アルコール発酵(糖を使ってアルコールを生成)をさせます。
この時にアルコール以外にもアミノ酸やエステル類なども生成されることで、フルーティさやフローラルさなどの香りが得られます。
アルコール発酵させたモロミを蒸留し、アルコール度数を高めていきます。
この時使われるのがポットスチルと呼ばれる単式蒸留器。
またアルコールの凝縮と共に香味の選択が行われ、蒸留所ごとの個性が決まります。
蒸留工程で得られた無色透明なスピリッツを樽に詰めて、熟成させます。
シングルモルトウイスキーと名乗るためには最低でも3年の熟成が必要。
スコットランドやアイルランドなどの蒸留所では、5年以上は熟成させてから製品化させることが多いです。
ウイスキーは、樽ごとに香りや味わいが変わると言われていますが、樽ごとの違いを見極め、蒸留所が求める味に仕上げる工程がブレンディングです。
シングルモルトウイスキーでも、同じ蒸留所で造られたウイスキーだけでボトリングが行われています。
シングルモルトが人気の理由
シングルモルトの魅力は、その独自性と複雑な味わいです。
蒸溜所ごとの環境や伝統的な製法が反映されるため、同じ種類のウイスキーでも産地によって大きく異なる味わいが楽しめます。
また、シングルモルトは香りや口当たりが豊かで、飲み比べをすることでウイスキーの奥深さを感じられることも、愛好者にとっては大きな魅力です。
シングルモルトの種類と特徴
スコッチシングルモルトの魅力
スコットランド産のシングルモルトは、地域ごとの気候や水質、ピート(泥炭)によるスモーキーな香りなど豊かな個性が特徴。
スコットランドの中でも6つの地域に分かれており、それぞれに個性が異なります。
- ハイランド
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スコッチウイスキーらしさが色濃く残る骨格のしっかりとした味わいが特徴。
味わい深く、豊かなフレーバーが楽しめる銘柄が多い傾向があります。
(EX:グレンモーレンジィ、トマーティン、アードモアなど)
- スペイサイド
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スペイ川とその支流域に位置するスコッチウイスキーの聖地と呼ばれる地域。
華やかでフルーティなタイプの銘柄が多く、エレガントなフレーバーが特徴です。
ブレンデッドウイスキーの中核を担うキーモルトによく使用されています。
(EX:グレンリベット、マッカラン、グレンフィディックなど)
- アイラ
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アイラ島で作られるウイスキーをアイラモルトと言い、スペイサイドと同じく「スコッチウイスキーの聖地」と言われています。
香味は対照的で、ピートの効いたクセ強いスモーキーな香りが特徴。
ブレンデッドウイスキーのアクセントとなるキーモルトによく使用されています。
(EX:ラフロイグ、アードベッグ、カリラなど)
- アイランズ
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アイラ島以外の島々で造られているウイスキーのことを指します。
島ごとに個性が楽しめることが特徴で、ソルティな印象のある銘柄が多いです。
(EX:タリスカー、ハイランドパーク、アランなど)
- ローランド
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スコットランドの中でもイングランドに近い地域で、山岳地帯の多いハイランドとは対照的に平坦な土地が多い地域です。
グレーンウイスキー蒸留所が多いですが、近年シングルモルトを造るクラフト蒸留所も増えています。
穀物のフレーバーとスムースな味わいが特徴です。
(EX:グレンキンチー、オーヘントッシャンなど)
- キャンベルタウン
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全盛期には街に34か所の蒸留所があったキャンベルタウン。
「世界のウイスキーの首都」と言われており、この地域で造られた香味豊かなシングルモルトは今でも愛好家から支持されています。
ソルティさとフルーティさを含んだフレーバーにスモーキーなアクセント、芳醇な余韻が特徴です。
(EX:スプリングバンク、グレンスコシアなど)
地域ごと、蒸留所ごとの個性を楽しむことができるシングルモルト。
ぜひ遠いウイスキーの産地を想像しながら、多彩な個性をお楽しみください。
スコッチとシングルモルトの違い
スコッチウイスキーとシングルモルトは、全く違う意味を指します。
スコッチウイスキーは、スコットランドで生産されるウイスキーの総称です。
対してシングルモルトは1つの蒸留所で造られたモルト100%のウイスキーのこと。
スコットランドが最もシングルモルトを造っており、シングルモルトのイメージが強いですが、現在シングルモルトは世界各国で造られております。
シングルモルトはすでにスコッチウイスキーだけの専売特許ではないのです。
また、スコッチウイスキーは、グレーンウイスキー(その他の穀物を使用したウイスキー)やブレンデッドウイスキー(モルトとグレーンのブレンド)も作っています。
スコットランドのシングルモルトは「スコッチシングルモルトウイスキー」「シングルモルト スコッチウイスキー」とセットで記載されることが多いです。
世界のシングルモルト
シングルモルトはスコットランドだけでなく、世界各国で生産されています。
少し前までは、スコットランド、アイルランドとスコッチに系譜を持つ日本のウイスキーぐらいでした。
フランスやドイツでも昔から作られることはありましたが、最近のクラフトウイスキーブームによって世界中でシングルモルトウイスキーが作られるようになっています。
スコットランド | モルト蒸留所が多く、地域ごと・蒸留所ごとの多彩な個性が味わえることが魅力。 |
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アイルランド | 3回蒸留を行ったものが多く、スムースでクセのないタイプが多い。 |
日本 | 単一蒸留所で多彩な原酒を作り分けており、繊細な味わいと多彩なフレーバーが特徴。 |
アメリカ | アメリカの連邦アルコール法にて新樽の使用が義務となっているため、樽香が強い銘柄が多い。 |
台湾 | スコットランドの倍も早い特殊な熟成環境が生み出す華やかでトロピカルフルーツのような香味が特徴。 |
中国 | スコッチ→台湾と系譜を持つシングルモルトを造っており、華やかでフルーティなタイプが多い。 |
インド | 台湾同様に、短い熟成期間でも深い熟成感が味わえるとこが特徴。 |
フランス | ブランデー・コニャックのようなフルーティで華やかな銘柄が多い。 |
上記のほかにも、カナダやフィンランド、ドイツ、ニュージーランドなどでもシングルモルトは作られています。
今後世界的にクラフト蒸留所が増え、よりさまざまな国でシングルモルトが作られるようになるかもしれません。
そしたら、もっと国ごとの特徴・個性がシングルモルトの味わいに現れてくるかもしれませんね。
シングルモルトの歴史
シングルモルトの誕生と進化
いつからシングルモルトが作られるようになったのか起源は定かではありません。
1172年には、ローマ帝国軍がアイルランドに侵攻した際に、「ウスケボー」という穀物原料の蒸留酒が飲まれていたそうです。
1494年には、スコットランド王室財務係の記録にて「修道士ジョン・コーに麦芽を与えてアクアヴィテ(当時のウイスキーの呼び名)を作らせた」という記録が残っています。
紀元前から大麦を発芽させた「麦芽」は作られており、エール(ビール)も作られていたため、古来よりモルトウイスキーは作られていたことでしょう。
ところが、当時のウイスキーは無色透明の荒々しいお酒だったと言われています。
スコッチウイスキーが樽熟成されるようになったきっかけは、18~19世紀。
スコットランドのウイスキー蒸留所へ重税が課せられるようになると、多くの蒸留所が密造するようになりました。
ウイスキーを隠すために樽に詰めて保管しておいたところ、無色透明のスピリッツが芳醇なウイスキーとなっていたというのが樽熟成のはじまりです。
そこから、ブレンデッドウイスキーの登場や蒸留技術の向上によって進化し続けてきたシングルモルト。
複雑な香味を持つお酒へと変わり、今ではプレミアムウイスキー市場を席巻する存在となっています。
シングルモルトの選び方
初心者におすすめのシングルモルト
初心者にとって、シングルモルトの選び方は迷うところではないでしょうか。
シングルモルトは種類が多く、銘柄ごとに個性が異なるため、何を選べばいいかわからないと思います。
まずはリーズナブルな価格帯のライトな味わいの銘柄から始めるのが良いでしょう。
スペイサイド地方のウイスキーはフルーティーで飲みやすく、初めてのシングルモルト体験にはぴったりです。
グレングラント アルボラリス
グレンリベット 12年
ジャンル | シングルモルト |
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生産国 | スコットランド・スペイサイド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | アメリカンオーク |
熟成年数 | 12年 |
「シングルモルトの原点」といわれているグレンリベットのフラグシップボトル。
フルーティで蜂蜜やバニラのような甘みを伴う芳醇でソフトな風味が特徴です。
フルーティで華やかなお王道もスペイサイドモルトスタイルで、飲みやすくクセのない味わいから世界中で愛飲されているボトルとなっています。
グレンフィディック 12年
香り、味わいから選ぶポイント
シングルモルトを選ぶ際には、香りや味わいも重要なポイントです。
ピートを効させたタイプは、クセのあるスモーキーな香りがあります。
ラベルに「PEATED」と記載されていることが多いため、この表記を基準にするといいでしょう。
またシェリー樽熟成のウイスキーは、深い琥珀色でレーズンや紅茶のような芳醇な香りがお楽しみいただけます。
「SHERRY CASK」と記載されているラベルを探してみると良いかもしれません。
価格帯別おすすめシングルモルト
シングルモルトは価格によっても大きく異なるため、予算に応じた選び方が必要です。
シングルモルトの最低価格帯は3000円~。
短期熟成の原酒をベースにブレンドしたノンエイジタイプが3000円台のシングルモルトで、豊かな個性はありますが若い原酒であることが多いです。
個性的な味わいを楽しむなら6000円以上のシングルモルトを選ぶといいでしょう。
4000~7000円台のシングルモルトには、各蒸留所のフラグシップボトルとなる10年や12年物が多くなっています。
シングルモルトの楽しみ方
飲み方
ハイボールでシングルモルトを楽しむのもいいですが、他の飲み方にもこだわりたいですよね。
シングルモルトは豊かな個性が特徴なので、ストレートで味わうことで本来の風味を堪能できます。
また、氷を入れてロックで楽しむと、加水や温度による風味の変化がお楽しみいただけるでしょう。
ブレンデッドウイスキーより個性が強調されているため、温度変化や加水によるう風味の変化はわかりやすくなっています。
少量の水を加えることで香りが開き、また違った味わいとなることもシングルモルトならではの楽しみ方。
常温の水をウイスキーと同じ量加える「トワイスアップ」は、シングルモルトの楽しみ方としておすすめです。
ストレート | シングルモルトの多彩な個性をそのまま味わえることが魅力 |
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オン・ザ・ロック | 温度や加水による変化が楽しめる |
トワイスアップ | シングルモルトの個性や豊かな香りを少ないアルコール感で楽しめる |
ハイボール | シングルモルトの多彩な香りと炭酸の爽快感がマッチ |
水割り | 低度数でシングルモルトの香りが楽しめるが、厚みが薄れてしまいやすい |
お湯割り | シングルモルトの甘みや豊かな香りが活きやすい |
シングルモルトを楽しむためのグラス選び
シングルモルトウイスキーの香りや味わいを最大限に引き出すためには、グラス選びも重要です。
シングルモルトをストレートやトワイスアップで楽しむグラスとして「グレンケアングラス」が好まれています。
チューリップ型のグラスで、香りを閉じ込めることができるため繊細な香りまで堪能することが可能。
シングルモルトの多彩な香り・フレーバーを存分に堪能することができるでしょう。
また、オン・ザ・ロックに適したタイプのグレンケアングラスもあります。
水割りやハイボールには、うすはりグラスのような厚みのないタイプを選ぶと繊細な口当たりまでお楽しみいただけます。
ただ、うすはりグラスは大変割れやすいため、お取り扱いには気を付けください。
おつまみとのペアリング
深い味わいが楽しめるシングルモルトは、おつまみとのペアリングも魅力的です。
シングルモルトを単体で飲んだ時より、深い味わいや香りがお楽しみいただけるでしょう。
例えば、スモーキーなアイラモルトには燻製チーズやベーコンがよく合います。
フルーティーなスペイサイドモルトには、ドライフルーツやナッツが相性抜群です。
また、チョコレートやデザートと合わせると、甘さとウイスキーのバランスが絶妙にマッチします。
ストレートやトワイスアップで楽しむときは、テクスチャ(口当たり)まで気にしながらペアリング相手を探すと絶妙なフードペアリングが楽しめると思います。
厚みのあるチョコレートより、生チョコや薄い板チョコの方が合いやすいとかね!
シングルモルトウイスキーの楽しみが一層広がること間違いなしです。
日本のシングルモルトウイスキー
山崎や白州など日本の代表的な銘柄
日本のシングルモルトウイスキーとして代表的なのが、サントリーの「山崎」・「白州」やニッカウヰスキーの「余市」・「宮城峡」。
これらは、スコッチウイスキーの伝統を踏襲しつつ、日本独自の気候や製法を取り入れたウイスキーで、繊細で複雑な味わいが特徴です。
特に「山崎」と「余市」は日本ウイスキーの礎を築いた銘柄と言っても過言ではないでしょう。
繊細なバランスながら樽香を感じる芳醇な味わいに仕上げた「山崎」。
スコッチウイスキーのスモーキーさやソルティな味わいを国産ウイスキーで表現した「余市」。
これらの銘柄を基準に、さまざまな国産シングルモルトが誕生しており、日本のシングルモルトが世界各国から評価されています。
日本のシングルモルトの魅力
日本のシングルモルトは、繊細な味わい香りが特徴と言われています。
日本のウイスキー造りには、スコットランドとは大きく異なることがあり、それが繊細なバランスの要因となっているかもしれません。
スコットランドでは別メーカーの原酒をブレンドすることがあり、蒸留所が作るモルトウイスキーの製造ラインは単調となっていることがあります。
ところが、日本のウイスキーでは、会社間をまたいでブレンドが行われることがほとんどありません。
そのため、一つの蒸留所で多彩な原酒を造り分ける必要があります。
多彩なパターンのモルト原酒を造れる技術とそれを絶妙なバランスでブレンドするブレンダーの技術。
職人気質な日本だからこそ、作り込まれたシングルモルトとなり、世界各国で評価されているのかもしれません。
世界で評価されるジャパニーズウイスキー
日本のシングルモルトは、近年ますます世界的な評価を高めています。
特に「ジャパニーズウイスキー」というカテゴリーが確立されるほど、海外のコンペティションでも多くの賞を獲得。
山崎や白州を始め、ニッカウヰスキーの「余市」や「宮城峡」、ベンチャーウイスキーの「イチローズモルト」、本坊酒造の駒ヶ岳なども国際的に高い評価を受けており、その独自の味わいと品質が認められています。
ブランド | 受賞内容 |
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余市10年 | 2001年 WWA ベスト・オブ・ベスト |
山崎12年 | 2003年 ISC金賞 |
響30年 | 2004年、2006年-2008年 ISCトロフィー (3年連続4回) |
山崎18年 | 2012年 ISCトロフィー |
響21年 | 2017年 ISCシュプリーム チャンピオン スピリット |
竹鶴17年ピュアモルト | WWAで4度の最高賞 |
竹鶴ピュアモルト | 2023年 WWA ワールドベスト・ブレンデッドモルトウイスキー |
イチローズモルト&グレーン | 2023年 WWA ワールドベスト・ブレンデッドウイスキーリミテッドリリース |
新潟亀田ニューポットピーテッド | 2023年 WWA ワールドベスト・ニューメイク&ヤングスピリッツ |
白州18年 | 2006年 ISC金賞 |
マルス シングルモルト 駒ヶ岳 | 2021年ISC金賞 |
シングルモルトに関するQ&A
シングルモルトはなぜ人気?
シングルモルトウイスキーが人気を集める理由は、なんといっても個性豊かな味わいでしょう。
一つの蒸留所で造られていることにより、地域の気候・原料・製造工程・樽などの違いが反映されています。
同じスコッチシングルモルトでも全く異なる香り・味わいを持っており、知れば知るほど試飲の楽しみがモルトにハマる理由なのではないでしょうか。
シングルモルトとピュアモルトは何が違う?
シングルモルトは、一つの蒸留所で造られたモルト100%のウイスキーのことに対し、ピュアモルトは複数の蒸留所から作られたモルトウイスキーも含まれています。
例えば、日本のモルトウイスキーなら「竹鶴」が「ピュアモルト」です。
ピュアモルト表記はオールドボトルならスコッチウイスキーでもありますが、あいまいな表現となるため現行ボトルでは「ブレンデッドモルト」で表記されています。
なぜシングルモルトは高価なの?
シングルモルトが高価である理由は、原料の大麦麦芽や製造過程の手間、長期にわたる熟成が影響しています。
ブレンデッドウイスキーに使用されるグレーンウイスキーは安価な穀物を使用することができる一方で、シングルモルトは製造コストのかかる大麦麦芽だけで作らないといけません。
また、ポットスチルによる単式蒸留で作られるため、シングルモルトは大量生産に不向きです。
その上、製品としてリリースできるまで少なくとも5~10年以上かかります。
どうしても製造コストかかってしまうため、製品価格が高くなってしまうのです。
【まとめ】
シングルモルトウイスキーは、単一の蒸溜所で作られ、個性豊かな風味を楽しめる特別なウイスキーです。
スコットランドや日本、アメリカ、アイルランドなど、世界中で愛されており、それぞれの地域が持つ独特の風味や製造方法が反映された魅力があります。
初心者でも楽しめる銘柄から高級品まで幅広い選択肢があり、その奥深い世界を探求することでウイスキーの楽しみが広がるでしょう。
シングルモルトの知識を深め、あなたもぜひその魅力を体験してみてください。
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