ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティ(THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 、通称:SMWS)は、世界的なウイスキー愛好家団体です。
スコットランドのエジンバラから始まったSMWSは、1983年に設立。
世界初のウイスキークラブとなっています。
SMWSは、メンバー限定の樽出しそのままのウイスキーを購入できることが大きな特徴です。
加水調節やカラーリングをしていないことはもちろん。
樽から出されたウイスキーをブレンドすることもなくリリースされています(一部、ブレンドが行われたボトルもあります)。
マニアックなウイスキーの楽しみ方ができる愛好家団体「SMWS」
今回は、その入会方法から魅力・不安点について書いていこうと思います。
SMWSとは?
(引用:https://smwsjapan.com/whisky-club-membership)
THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETYは、全世界に会員を持つウイスキー愛好家団体です。
世界初のウイスキークラブとしても有名で、現在は20か国に支部があり、3万4000人以上の会員(2022年7月現在)を有しています。
ソサエティのボトルはSMWSの会員しか購入することができません。
ボトリングされるウイスキーの選定は、SMWS本部のメンバーがスコットランド各地と日本、アイルランド、アメリカ、台湾蒸留所の協力を得て樽を厳選しています。
中には、台湾のオマー、スウェーデンのマクミラ、イスラエルのミルク&ハニーもあります。
販売されているウイスキーのほとんどは樽出しそのままのウイスキーです。
加水調節もカラーリングもブレンドもされず、そのものの味わいや魅力・個性をボトルに詰め込んでいます。
ひとつひとつのウイスキーの個性を大切にするところは、SMWSの創設当初から変わらない方針です。
厳選した熟成されていたままのボトルが楽しめることが魅力の一つと言えるでしょう。
そしてウイスキーの個性を大切にした方針から、全世界に会員を持つウイスキー愛好家団体となったSMWS。
今や、世界最大の会員制ボトラーズと言えるかもしれません。
まずはSMWSの概要から書いていこうと思います。
SMWSのはじまり
ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティは、1983年スコットランドの首都エジンバラのリースという古い港町で誕生しました。
始まりは、設立者”ヒップ・ヒルズ”氏と数人の仲間がスペイサイドの蒸留所の樽を購入し、分け合ったことから始まりました。
そのウイスキーの味わいが素晴らしく、瞬く間に評価を得て団体を形成するに至ったそうです。
SMWSのウイスキーって?
前記しましたが、スコッチモルトウイスキーソサエティのウイスキーは、ほとんどが「樽出しそのまま」です。
本部の選定メンバーがスコットランド各地や日本などを中心に150以上の蒸留所から入荷した15000樽以上(2022年7月現在)のウイスキーから厳選。
1樽のみを加水せず、チル・フィルターも書けずにボトリングしています。
こういった樽出しそのままのウイスキーへのこだわりは……
「熟成されていたままのウイスキーを飲みたい!!」という設立当初からの方針だそうです。
ボトルはすべて同じものを使用。
ラベルには蒸留所名を表記しないことが特徴となっています。
記載されているのは、
- ソサエティのロゴ
- 蒸留年月
- 熟成年数
- 瓶詰年月
- アルコール度数
- 蒸留所コード
です。
例えば……
ソサエティNo. 135.39のボトルですが、
公開されている情報は……
発売日 | 2022.7.1 |
---|---|
熟成年数 | 9 Years |
蒸留年 | 2012 |
カスク | 2nd Fill Barrel / Bourbon |
地域 | Highland |
ボトリング本数 | 223 |
アルコール度数 | 63.6% |
この情報とソサエティメンバーのテイスティングコメントぐらいです。
蒸溜所の先入観にとらわれずにウイスキー本来の味わい楽しんで欲しいというSMWSの願いの現れだそうです。
SMWSの魅力
すでにSMWSの魅力を書いてしまいましたが、まだまだ会員限定の魅力があります。
入会を考えている方へ、少しでも参考になると様に一つ一つ順を追って説明していこうと思います!
樽出しそのままのウイスキー
「熟成されていたままのウイスキーを飲みたい」という方針からほとんどのボトルがほぼ無加工の状態で瓶詰めされています。
基本、ウイスキーは……
- 加水調節(アルコール度数を調節)
- チルフィルタード(品質保全のための冷却ろ過)
- カラーリング(品質安定のための着色)
- ブレンド(味わいを安定させるため)
が行われています。
ブレンデッドウイスキーではほとんどの製品が行われていますが、シングルモルトでも多くのスタンダードボトルはこういった加工がされています。
実際、加工をすることでメリットはたくさんあります。
- 価格を安く抑えることができる
- いつ飲んでも安定の味が楽しめる
- ボトルごとの違いがなくなる
などなど……
ところがその分、ウイスキーの樽ごとの個性や熟成されていたままの味わいはわからなくなってしまいます。
加工されていないウイスキー本来の香り・味わいが楽しめることこそ、ソサエティ最大の魅力だと言えるでしょう。
ウイスキーイベントに参加できる
SMWSでは、テイスティング会などのイベントも行っています。
無料のイベントはありませんが、会員だと安く楽しめたり会員限定のイベントがあったりします。
スコッチモルトウイスキーソサエティは、一本の値段が高いことが難点です。
テイスティングイベントなどでソサエティのウイスキーを飲んで、ボトル選びに役立てるのもありだと思います。
また、純粋にテイスティングイベントを楽しむのもいいでしょう。
パートナーバーでの一杯がお得に!
世界中にあるSMWSのパートナーバーが会員限定価格で楽しむことができます。
前記したように、ソサエティのボトルは一本1万円以上が多く、なかなか手が出しにくいかと思います。
イベント以外にも、パートナーバーなどでリーズナブルに楽しめることはうれしいですね!
【北海道】
- BAR YOKOHAMA
【宮城県】
- Bar Andante
【茨城県】
- Bar Selene
【東京】
- Park Hotel The Society
- Whisky House Vision
- TOKYO Whisky Library
- Shinjuku Whisky Salon
【神奈川県】
- Bar CATs & DOGs
【愛知県】
- Bar Barns
【大阪】
- Bar Minmore House
- BAR Agréable
【京都】
- Bar Keller
※サンプリング会のみ
【広島県】
- Bar Fouque
【福岡県】
- Bar Oscar
ウイスキーの勉強になる!
SMWSに入会すると、会員限定ブログやウイスキー概要などが書かれた記事を読むことができます。
ブログには……
- バーテンダーとのコラボ企画(オリジナルカクテルやフードペアリング)
- SMWSの新しい試み(ブレンデッドモルトなど)
- SMWSのボトル受賞情報
などが掲載されています。
また、ウイスキー概要をまとめたブログ「ウイスキーの世界」には、ニッカウヰスキーで余市・仙台・ベンネビス蒸留所などで技術指導を行っていたソサエティ日本支部のオブザーバーの細井健二氏が記事を書いています。
目から鱗の情報もたくさんあるので、より深いウイスキーの勉強ができると思います。
ウイスキーだけじゃない
ソサエティがリリースしているボトルは、ウイスキーだけではありません。
- ラム
- コニャック
- アルマニャック
- ジン
などもあります。
ウイスキー以外の樽出しそのままのスピリッツやオリジナルブランドのジンなどを面白いと思います。
SMWSの不安点
今までSMWSの魅力について書いていきましたが、もちろんご入会にあたっての不安点などもあると思います。
SMWS入会時やご加入中の不安点などを解説させていただきます。
ご参考にしていただければ嬉しいです。
価格・入会金が高い?
入会金や一本のウイスキーの価格が高い分、面白いウイスキーや味わい深い一本などソサエティしか味わえないボトルが手に入ります。
リーズナブルにウイスキーを楽しみたい方はSMWSに向いていないかもしれません。
ところが、限定品や他ボトラーズなど1万円以上のウイスキーをよく買う方ならSMWSの方が圧倒的にリーズナブルです。
通常では飲めない蒸留所のウイスキーなどもリリースされるので、ぜひチェックしてみてください。
マニアックすぎる??
SMWSは、ほとんどがシングルカスクでカスクストレングスのボトルです。
※現在、ブレンデッドモルトやスモールバッチも販売しております。
樽出しそのままで加水調節もしていないウイスキーなので、かなりマニアック。
ただその分、深くウイスキーを楽しむことができますし、樽出しそのままだからこそ楽しみ方もたくさんあると思います。
例えば……
- そのままストレート
- 普段飲んでいるアルコール度数40~46%に加水
- ハイボールにして食事と合わせる
などなど
素材そのままだからこそ、楽しみ方も無限にあると思います。
SMWSの入会方法
スコッチモルトウイスキーソサエティには現在3つの入会方法があります。
- 通常入会
- ボトルパック入会
- テイスティングパック入会
入会金と特典が変わってきます。
また初年度の「年会費」は入会金の中に含まれています。
※2022年7月現在の入会金です。
入会金:10000円(税込)
- 初年度年会費(年会費8,000円、初回手数料2,000円込みです)
- メンバーカード
- ラペルバッチ
- ネットショップ利用
- パートナーバーの割引価格でのご利用
\ 通常入会はこちら/
※入会時に「Yaffee’s Whisky Blogを見た」で3000Pプレゼント!
入会前に知っておきたいこと
ご入会前の注意事項です。
入会前にご確認ください。
年会費がかかる
まず、スコッチモルトウイスキーソサエティには年会費がかかります。
年ごとに更新があり、そのたび年会費は8000円です。
一度退会し、再び再入会する場合は、年会費8000円+事務手数料2000円となっているので、ご注意ください。
ボトルは数量限定
スコッチモルトウイスキーソサエティのボトルは、熟成されていたままのウイスキーなので、すべて数量限定です。
そのためほしいと思ったボトルが売り切れてしまっているということは多々あります。
SMWSは自他ともに認める「ウイスキー愛好家団体」。
ウイスキーの目利きに優れたメンバーばかりなので、良質なボトルは即完売となりやすいです。
気になったボトルがあったら、お早めに……。
コードの意味を知る
SMWSのボトルにはコードが記載されています。
例えば……
「9.186」
とすると「9」が蒸留所コード、「.186」が「9」蒸留所の186回目のボトリングという意味です。
そんな9.186のキャラクターは……
熟成年数 | 16 Years |
---|---|
蒸留年 | 2003 |
カスク | 1st Fill Barrel / Bourbon |
地域 | Speyside |
ボトリング本数 | 214 |
アルコール度数 | 53.2% |
そして、ソサエティのボトルには独特のタイトルが付けられています。
9.186の場合は
「SMOOTH, SMOKY TEA-INFUSED MANHATTAN / なめらかでスモーキーなお茶を漬け込んだマンハッタン」
ユニークなタイトルが多いので、気に入ったものを探してみるのも面白いかもしれません。
SMWSの楽しみ方
すでに楽しみ方は書いていると思いますが、改めてまとめていこうと思います。
先入観にとらわれず楽しむ
ソサエティ最大の楽しみ方は、先入観にとらわれずウイスキーを楽しむことだと思います。
ウイスキーの味わいは繊細なものですが、蒸留所名などを聞いてしまうとウイスキー愛好家ならその先入観にとらわれてしまうことがあります。
すると本来の味わいが楽しめないことがあるので、あえて隠されているSMWSのボトルは先入観なしにウイスキーを楽しむことができます。
どうしても答え合わせがしたい方は下の関連記事をご参照ください。
独自のタイトルから選ぶ
ソサエティのボトルタイトルはかなり独特です。
例えば……
- BY THIS GREAT CLATTER /この大きなざわめきによって(6.50)
- UP THE HAY BARN APPLES AND PEARS /干し草置き場の上にあるリンゴとナシ(35.296)
- TITILLATING TONGUE DANCER /魅惑な舌使い(46.115)
- KOOKY, WACKY, FLAKY, FUNKY / とにかく変わってる(59.67)
- WHAT A PEACH / 桃!(105.33)
英語のタイトルも面白いですが、翻訳された日本語タイトルも遊び心があって面白いと思います。
こういったタイトルのウイスキーがメニューにあったら気になるよね!(笑)
SMWSのブログ記事が面白い
SMWSには、公式ブログが2種類あります。
一つはソサエティ日本支部のオブサーバーであり、ウイスキー業界30年以上の「細井健二」氏の「ウイスキーの世界」。
もう一つはソサエティ日本支部ブログです。
ソサエティ日本支部ブログは一部会員限定の記事がありますが、会員以外の方も無料で閲覧することができます。
ただ、結構ボトルの魅力や身近なおつまみなどとペアリングといった記事もあるので、会員になってソサエティのボトルと一緒に楽しむ方が面白いと思います。
入会した際は、ぜひチェックしてみてください!
ウイスキーを深く楽しみたい方におすすめ
ソサエティは、通常入会でも10000円と会費は高く、ボトル一本のお値段も高いものが多いです。
その分、ソサエティ会員しか味わえないようなボトルしかないですし、熟成されていたままのウイスキーの味を楽しむことができます。
蒸留所の個性もさることながら、樽の個性・熟成中に現れてきた個性などなど、オフィシャルでは味わえないボトルばかりです。
またソサエティ会員の場合、パートナーバーでの一杯がお得になったり、ソサエティのイベントに会員価格で行けたりします。
ぜひウイスキーを深く楽しみたい方は、SMWSへのご入会を検討してみてはいかがでしょうか?
- メンバー限定で毎月新しいウイスキーやスピリッツと出会うことができる。
- ウイスキー愛好家が集うテイスティングイベントなどに特別価格で参加できる
- 会員専門誌「アンフィルタード」が読める
- 全世界のパートナーバーでソサエティボトルが楽しめる
- 日本国内に限り1万円以上で送料無料
- 毎週メルアドに最新情報が届く
【追記】当ブログ限定の特典あり!!
当記事を読んでくださったソサエティの方からお問い合わせがありました!
なんと当ブログからソサエティへ入会してくださった方限定で、ページ内で使えるポイントを3000P付与してくれるそうです!
入会時、住所などを登録するときに記入する「*ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティを何で知りましたか?」
で「その他」を選択。
「Yaffee’s Whisky Blog」又は「ヤフィウイスキーブログ」、「https://www.yaffee.work」、「ウイスキー料理人のブログ」など当ブログが特定できるキーワードを入れることが条件です。
キーワードが確認でき次第、3000ポイントが付与されます!
ぜひこの機会にご検討してみてください!
\ ご入会はこちら/
※入会時に「Yaffee’s Whisky Blogを見た」で3000Pプレゼント!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] […]