2024年6月末をもってグレングラントのマスターディスティラーであるデニス・マルコムOBEが引退。
7月1日付でグレングラントのベテラン蒸留所長グレイグ・ステーブルズ氏による新体制がスタートすることが決まりました。
業界63年のキャリアを持つマスターディスティラーが引退
スコッチウイスキー業界で63年のキャリアを持つグレングラントのマスターディスティラー、デニス・マルコムOBEが来月末で引退することが発表されました。
マルコム氏は、16歳のときグレングラント蒸留所のクーパー(樽職人)見習いとしてキャリアをスタート。
その後蒸留所マネージャーとなり、グレンリベットをはじめ、スコットランド各地の蒸留所でマネージャーやアンバサダーに就任されました。
2006年にカンパリ社がグレングラント蒸留所を買収したのを機に、グレングラント蒸留所に戻り、8人目のマスターディスティラーとなっています。
マルコム氏は業界とスペイサイド地域社会への多大な貢献が認められ、2016年に大英帝国勲章を授与。
これまでマルコム氏のスコッチ・シングルモルト・ウイスキーへの献身と卓越した努力には計り知れないものがあるでしょう。
引退を発表する声明の中で、マルコム氏は、
「引退を前にして、過去63年間のキャリアを振り返ることができました。
ザ・グレン・グラント・ファミリーの一員であったことを大変誇りに思います。
ファミリーというのは、ここで過ごした時間を仕事ではなく生き方だと考えてきたからです。
私は常にウイスキーメーカーであることに変わりはありませんが、新たな段階に落ち着き、家族と過ごし、愛するロセスを楽しむことを楽しみにしています。
ザ・グレン・グラントの遺産は、グレイグの手に委ねられた。
彼とザ・グレングラントへの揺るぎない情熱に乾杯します。」
と述べています。
また、カンパリグループのマーケティング責任者であるジュルカ・ヴィラ氏は、「マルコムの在任期間がグレン・グラントの遺産を大きく形成した」と語ったうえで、
「彼の献身、専門知識、そして可能な限り最高のウイスキーを造るという情熱は、私たちが造ってきたすべてのボトルに忘れがたい足跡を残しました。デニスが当然の引退生活に入った今、私たちはデニスが誇りに思うようなウイスキーを造り続けることで、彼の遺産を称えたいと思います。」
と述べています。
後任には、7月1日付でグレングラントのベテラン蒸溜所長グレイグ・ステーブルズ氏が就任します。
マルコム氏の長年にわたる功績に敬意を表するとともに、新しいマスターディスティラーの下での今後の発展を期待したいですね。
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[…] そして、このコレクションは、6月末に引退したマスター・ディスティラー”デニス・マルコム”氏の管理下での最後のリリース。 […]