バッファロートレース蒸溜所は2025年秋、同社が誇る名門ウイスキーシリーズ「バッファロートレース・アンティーク・コレクション(BTAC)」に、E.H.テイラー・ボトルド・イン・ボンド・バーボンを新たに加えると正式発表しました。2006年のBTAC発足以来、ラインナップが追加されるのは初めてのことです。
歴史を背負うバーボン、今ふたたび脚光を浴びる
E.H.テイラー・ジュニア大佐は、アメリカ初の消費者保護法である「Bottled in Bond法」(1897年)の立案に関与したことで知られる伝説的な人物。その名を冠したこの新リリースは、100プルーフ(アルコール度数50%)でボトリングされ、BTACの一角として位置づけられます。通常の「テイラー・スモールバッチ」と同じ低ライ麦(Low Rye)レシピ、マッシュビルNo.1を使用しつつ、より長期熟成がなされる予定です。
BTACとは?

バッファロートレース・アンティーク・コレクション(BTAC)は、希少かつ熟成を重ねたアメリカンウイスキーを厳選して構成されるシリーズで、毎年秋に少量リリースされることから激しい争奪戦になることで知られています。
以下がBTACの代表的なラインナップです:
- ジョージ・T・スタッグ(George T. Stagg)
- イーグルレア17年(Eagle Rare 17 Year Old)
- ウィリアム・ラルー・ウェラー(William Larue Weller)
- サゼラック18年(Sazerac Rye 18 Year Old)
- トーマス・H・ハンディ(Thomas H. Handy Sazerac Rye)
ここに新たに2025年よりE.H.テイラー・ボトルド・イン・ボンド・バーボンが加わります。
今回の追加により、この栄誉あるシリーズにE.H.テイラーが加わることは、バーボン史上においても大きな意味を持つといえるでしょう。
テイストプロファイルと予想される熟成
BTAC版の詳細なテイスティングノートや熟成年数は現時点では未発表ですが、フラッグシップの「E.H.テイラー・スモールバッチ」では以下のような特徴が見られます:
項目 | 内容 |
---|---|
香り | キャラメルコーン、バタースコッチ、甘草 |
味わい | 柔らかな口当たり、ペッパー、タバコ、スパイス感 |
BTAC版ではさらに熟成された深みが期待されており、味わいに重層的な複雑さが加わることが予想されます。
Bottled in Bond法とは?
1897年に制定されたこの法律は、以下のような厳格な要件を満たすウイスキーにのみ与えられる称号です:
- 単一蒸溜所・単一蒸溜者による1つの蒸留シーズン(1月〜6月または7月〜12月)で生産
- 最低4年間の木樽熟成
- 100プルーフ(50%)で瓶詰め
- 希釈には純水のみ、添加物不使用
- ラベルに蒸留所名、工場番号などを明記
この制度は、アメリカンウイスキーの品質保証基準であり、消費者保護法としても歴史的意義を持ちます。
スペック(予想値)
商品名 | E.H.テイラー Bottled in Bond BTACエディション |
蒸溜所 | バッファロートレース蒸溜所 |
地域 | ケンタッキー州フランクフォート |
熟成年数 | 未公表(ただしスモールバッチより長期) |
アルコール度数 | 50%(100プルーフ) |
レシピ | マッシュビル No.1(低ライ麦) |
リリース時期 | 2025年秋予定 |
まとめ
2025年のBTACへの新たな追加として、E.H.テイラー・ボトルド・イン・ボンド・バーボンが加わることは、ブランドの長い歴史と高い品質基準が改めて評価されている証です。アメリカンウイスキーの象徴とも言えるこのシリーズに加わることで、より多くのファンがクラシックな味わいと革新の融合を楽しむことができるでしょう。今後の詳細発表と、実際のボトルに対する評価にも大きな注目が集まります。
- BTACにE.H.テイラー・ボトルド・イン・ボンド・バーボンが初加入
- バーボン史に残る名人物の名を冠した待望の追加
- 熟成年数やテイスティングノートは未公開ながら、大きな期待が寄せられる
- ボトルド・イン・ボンド法の象徴として、品質保証の最高峰に位置づけ
この秋、バーボンファンは新たな伝説の誕生に立ち会うことになります。
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