テネシー州コロンビアから、新しいウイスキーブランドが立ち上がりました。「コロンビア・クリーク・テネシー・ウイスキー」。6年熟成、95.6プルーフ(約47.8%)、ノンチルフィルタードでのリリースです。
手がけるのはSNLアルコール飲料グループ。ブランドは、町の象徴とされる“伝説のラバ”の粘り強さに着想を得たと説明しています。少し荒々しく、しかし我慢強い。そんなイメージを背負った一本です。
伝統的な設計をなぞる
マッシュビルは、トウモロコシ80%、ライ麦10%、大麦麦芽10%。いわゆる王道のテネシー配合です。蒸留はカラム&ダブラー方式。アメリカンウイスキーで広く採用されている、安定性とスケールを意識したスタイルです。
そして、テネシー・ウイスキーの要とも言えるリンカーン・カウンティ・プロセス。樽詰め前にチャコールでゆっくり濾過する工程を経ています。この一手間が、バーボンとの差異を形づくる部分でもあります。
6年という時間”
熟成は深く焦がした新樽で6年。テネシーの寒暖差を受け止めながら、ゆっくりと樽の影響を吸収してきたとされています。
ブランド側は「急がされることも、邪魔されることもない」と表現しています。最近の若熟・ハイプルーフ志向とは少し距離を取り、まずは王道の設計で打ち出してきた印象です。
料理人は、ここを見る
95.6プルーフという度数は、強すぎず、軽すぎない位置です。ノンチルフィルタードである点も含め、香味の厚みはある程度期待できそうです。
テネシー・ウイスキーは、どうしてもジャックダニエルのイメージが強いカテゴリーですが、近年はシングルバレルやバレルストレングスなど、プレミアム寄りの動きが目立っています。コロンビア・クリークも、今後はバレルストレングスやシングルバレル展開を予定しているとのこと。
最初のリリースは、いわば基準点。ここからどこへ振っていくのかで、このブランドの輪郭が見えてきそうです。
テネシー・ウイスキーという立ち位置
テネシー・ウイスキーは、新樽熟成とチャコールメロウイングを軸にした、アメリカンウイスキーの中でも明確なスタイルです。
バーボンと似ているようで、少し違う。その微妙な差をどう打ち出すかが、各ブランドの個性になります。コロンビア・クリークは、まずは伝統に忠実な設計で土台を築こうとしているように見えます。
まとめに代えて
新ブランドの1本目は、その後の方向性を占う材料になります。
大胆さを前面に出すのか、堅実さを積み重ねるのか。コロンビア・クリークは今のところ後者に近い印象です。ここからどのように物語を積み上げていくのか、静かに見ていきたいところです。



コメント