熟成9年のライウイスキー、味わいの進化とシリーズ延長の発表
アメリカン・ライウイスキーの注目銘柄「ピンフック(Pinhook)」が、2025年3月に限定リリースとなる「バーティカル・シリーズ・ライ9年」を発表しました。
本リリースは、インターナショナル・ウイスキー・デーの開催に合わせて登場し、ピンフックが2017年より展開してきた熟成比較プロジェクト「バーティカル・シリーズ」の第6弾となります。
このシリーズは、同一のマッシュビル(原料比率)とバレルソースを用い、年ごとに熟成の進化を追いかけるという実験的かつ革新的な試みで、毎年リリースされるウイスキーがどのように変化していくかを示しています。
今回の「ライ9年」は、わずか20樽分のみのブレンドによる、シリーズ中でも特に限定されたボトリングとなっています。
味わいの特徴:スパイスと甘味の繊細なハーモニー
ピンフックのマスター・ディスティラーであり共同設立者でもあるショーン・ジョセフス氏は、今回の9年熟成について「フレーバーとアロマはユニークに発展し、ニュアンスには驚かされた」と語っており、ライウイスキーのファンにとっては「マスト・アイテム」となると自信を見せています。
香りには、砂糖漬けのリコリス、オートミールクッキー、クローブ、焦がしたトフィーといった複雑で濃厚なノートが広がります。
一方、味わいは、焼いたアプリコットやライチ、シナモンを砂糖漬けにしたような風味に、ラベンダーの蜂蜜のような柔らかい甘さが加わり、芳醇かつ多層的な印象を与えます。
これらの特徴は、ライ麦由来のスパイス感を持ちつつも、甘味とフローラルさのバランスを保っており、非常に完成度の高い一本に仕上がっています。
シリーズ延長の発表:12年から16年へ
ピンフックは当初、このバーティカル・シリーズを12年熟成まで追う計画としていましたが、今回新たにこの期間を16年まで延長することを発表しました。
ジョセフス氏によれば、現在も熟成中の樽が進化を続けており、「今まさにピークへ向かう途上にある」と判断したため、この決断に至ったとのことです。
この延長により、今後リリースされる10年目以降のエディションはさらに希少性が高まると予想され、コレクターや愛好家の間での注目度も一層高まることは間違いないでしょう。
ユニークな熟成環境:キャッスル&キーでの保管
ピンフックのウイスキーは、インディアナ州の大手蒸溜所「MGP(Midwest Grain Products)」で蒸留された原酒を使用しています。
マッシュビルはライ麦95%、大麦麦芽5%という、アメリカン・ライウイスキーとして非常にクラシックな構成です。
しかし、このシリーズをユニークたらしめているのは、ケンタッキー州フランクフォートにある「キャッスル&キー蒸溜所」で熟成されている点です
。この場所は、湿度や温度の年間変動が大きく、ウイスキーの熟成に独自の影響を与えることで知られています。
ショーン・ジョセフス氏は「キャッスル&キーの環境が、このウイスキーの発展に重要な役割を果たしている」と述べており、テロワール的要素が熟成に反映されていることを強調しています。
製品スペック
項目 | 内容 |
---|---|
製品名 | ピンフック バーティカル・シリーズ・ライ9年 |
蒸留所 | MGP(蒸留)、キャッスル&キー(熟成) |
熟成期間 | 9年 |
アルコール度数 | 111.2プルーフ(約55.6%) |
マッシュビル | ライ麦95%、大麦麦芽5% |
熟成地 | ケンタッキー州フランクフォート |
ボトリング数 | 限定(20樽ブレンド) |
発売時期 | 2025年3月 |
価格 | 未公表(※参考価格発表され次第追記予定) |
まとめ
ピンフックによる「バーティカル・シリーズ・ライ9年」は、単なる限定リリースというだけでなく、ライウイスキーの熟成変化を年ごとに比較できるという興味深いプロジェクトの一環として注目されています。
特に今回の9年ものは、味わいの完成度と複雑さにおいて、これまで以上に成熟した表現がなされています。
シリーズが16年まで延長されたことで、今後の展開にも期待が高まります。希少なボトルとなる今作を、ぜひお見逃しなく。
記事まとめ(箇条書き)
- ピンフックが「バーティカル・シリーズ・ライ9年」を3月に限定リリース
- 全20樽のみのブレンドによる超限定版
- 香り:リコリス、クッキー、クローブ、焦がしトフィー
- 味わい:焼きアプリコット、ライチ、シナモン、ラベンダー蜂蜜
- 当初12年予定だったシリーズは16年に延長
- 熟成はケンタッキー州キャッスル&キーで実施
- MGP蒸留、マッシュビルはライ麦95%/大麦5%
- カスクストレングス(111.2プルーフ)でボトリング
- ウイスキーファン必見の熟成比較プロジェクトの最新作
コメント