メーカーズマークと聞くと、小麦を使ったバーボンを思い浮かべる方もいるでしょう。
今回日本へ登場する「スターヒルファームウイスキー2026」は、同じ蒸留所で造られながら、トウモロコシではなく小麦を主役にしたウイスキーです。
発売は2026年12月8日。
3種類の小麦と7〜8年熟成の原酒を使い、メーカーは果実味と奥行きのある味わいを伝えています。
いつものバーボンとは何が違うのか、原料と公式の香味から、この一本を選ぶ手掛かりを紹介します。
スターヒルファームウイスキー2026の商品情報
本作は、メーカーズマーク蒸溜所が小麦を主原料として造る、アメリカンウィートウイスキーです。
| 項目 | 日本向け発表の内容 |
|---|---|
| 商品名 | スターヒルファームウイスキー2026 |
| 英語名 | Star Hill Farm Whisky 2026 |
| 国内発表日 | 2026年10月20日 |
| 国内発売日 | 2026年12月8日 |
| 生産地 | アメリカ・ケンタッキー州 |
| 蒸留所 | メーカーズマーク蒸溜所 |
| 種類 | アメリカンウィートウイスキー |
| 容量 | 700ml |
| アルコール度数 | 58% |
| 希望小売価格 | 10,000円(税別)/11,000円(税込換算) |
| 熟成 | 7〜8年熟成の原酒を使用 |
| 国内展開 | 全国・数量限定。国内本数は未公表 |
名前は、蒸留所が位置する「Star Hill Farm」、日本語で「星の丘の農場」に由来します。
農場の名を冠していますが、原料の小麦がすべてその敷地で収穫されたとまでは、国内発表から断定できません。
注目したいのは、いつものメーカーズマークを長く熟成しただけの限定品ではなく、原料構成そのものに違いがあること。
海外では2025年に初登場したシリーズで、2026年版は2回目のリリースです。
今回のニュースは、その年次商品が日本で購入できるようになる、というものです。
なお、海外公式には58.2%の表記もありますが、本稿の商品情報は国内発売案内の58%にそろえています。
参照:サントリー国内発売発表/Suntory Global Spiritsの2026年版発表
「小麦を使うバーボン」と「小麦ウイスキー」は別のもの
大きな違いは、小麦を使っているかどうかではなく、どの穀物が原料の中心になっているかです。
米国の区分では、バーボンは穀物配合の51%以上がトウモロコシ、ウィートウイスキーは51%以上が小麦であることが条件の一つになります。
小麦を配合したバーボンでも、中心にあるのはトウモロコシ。
対して本作は、小麦を軸に原酒を組み立てています。
| 比較する点 | 小麦を使うバーボン | スターヒルファーム2026 |
|---|---|---|
| 原料の中心 | トウモロコシ | 小麦 |
| 小麦の位置づけ | 配合する穀物の一つ | 小麦麦芽も含めて構成の中心 |
| 本作で公表された原酒構成 | 本作とは別の商品区分 | 小麦麦芽100%の配合と、小麦70%・大麦麦芽30%の配合による原酒を使用 |
海外の2026年版発表は、二つの配合で造った原酒を組み合わせると説明しています。
ここでいう小麦麦芽は、発芽させた小麦のことです。
原料名が同じ小麦でも、麦芽にしたものを使うか、ほかの穀物とどう組み合わせるかで、製造の出発点は変わります。
ただし、小麦の比率だけから完成酒の甘さや滑らかさを決めつけることはできません。
発酵、蒸留、樽での熟成も重なるため、「小麦が多いほど甘い」という選び方より、原料の異なるウイスキーとして関心を持つ方が、この商品の面白さに近づくでしょう。
参照:米国eCFR・27 CFR 5.143/2026年版の公式原酒構成
3種類の小麦と、イチジクや洋ナシを思わせる公式の香味
公式の香味は、濃い甘さを連想させる香りから、果実や焼き菓子へ広がる方向です。
| 香味の段階 | メーカー公式の説明を日本語で要約 |
|---|---|
| 香り | 糖蜜、イチジク、穏やかなスパイス |
| 味わい | 柑橘、熟した洋ナシ、ショートブレッド |
| 余韻 | 豊かな甘さ、柔らかなシナモン |
使われる小麦は、ソフト・レッド・ウィンター、ハード・レッド、ハード・ホワイトの3種類です。
ただし、3種類それぞれの特徴を、そのまま完成酒の香りへ一対一で結びつけるのは慎重でありたいところ。
たとえば、イチジクを思わせるという説明は、果実を原料に加えたという意味ではありません。
小麦の種類、発芽の有無、発酵や蒸留、熟成を経た香りを、身近な食べ物で伝えた表現です。
当サイトでは未試飲ですが、公式ノートを手掛かりにするなら、焼き菓子のような香りや果実感が好きな方には気になる一本でしょう。
58%という度数もあるため、柔らかな香味表現だけで飲み口まで穏やかだと想像せず、実際の刺激や口当たりは少量から確かめたいところです。
再生農業と、樽を動かさない熟成にも注目
本作の背景には、原料を育てる土壌からウイスキーづくりを考える取り組みがあります。
国内発表は、再生農業の手法を取り入れて育てた小麦を使うと説明しています。
再生農業とは、畑の表面を覆う作物の利用や輪作、土への負担を抑えた耕作などを通じ、土壌の健全性や自然環境の回復を目指す農業です。
一方で、そうした栽培方法を採ったことだけで、特定の香りが生まれると証明されたわけではありません。
香味への関わりを探るメーカーの取り組みと、農業上の目的は分けて捉えたいところです。
熟成についても、サントリーは樽を移動させず、7〜8年かけて熟成したと案内しています。
これは製造上の特徴ですが、移動しなかったから必ず濃厚になる、滑らかになるとまでは言えません。
原料をどう育て、どこで時間を重ねたのかまで知って選びたい方には、香味とともに興味を持てる背景でしょう。
まとめ|いつものバーボンとは違う、小麦を主役にした一本
スターヒルファームウイスキー2026は、メーカーズマーク蒸溜所で造られる小麦主体のウイスキーです。
日本では12月8日に数量限定発売され、700ml・58%、希望小売価格は税込換算11,000円となっています。
いつものバーボンとの違いを知りたい方や、果実と焼き菓子を思わせる公式ノートに惹かれる方には、候補になるでしょう。
試す機会があれば、まず少量で香りを確かめ、必要に応じて水を少しずつ足す方法も考えられます。
度数や原料の珍しさだけで優劣を決めず、好みの香りや口当たりへ近づくかを見たいところです。
農場の名を持つ一本から、ウイスキーになる前の穀物にも目を向ける。
そんな楽しみ方に関心がある方には、発売後に注目したい商品です。
出典
- サントリー:「スターヒルファームウイスキー2026」国内発売発表(10月20日)
- Suntory Global Spirits:2026年版の発表(4月22日)
- メーカーズマーク:Star Hill Farm Whisky公式商品ページ
- 米国eCFR:27 CFR 5.143 Whisky
- 情報確認日:2026年10月28日。当サイトでは未試飲。
画像提供:サントリーホールディングス株式会社/PR TIMES(出典)。公式発表掲載の参考写真。画像のラベルは58.2%、国内商品案内は58%です。


